よくある質問

ドライアイって結局どういうこと?市販の目薬でなかなか直らないんですけど・・・

2006年にわが国のドライアイの定義・診断基準が改定されました。
1.自覚症状 2.涙液異常 3.角結膜上皮障害を基準とします。
あなたの疲れ目・痛み・不快感はドライアイの一症状かも。お近くの眼科で精密検査受けて、解決の糸口を探すのもよいのでは。人工涙液・ヒアルロン酸点眼、目専用の軟膏、アテロコラーゲンやプラグによる涙の排出抑制、メガネやコンタクトの過矯正是正、パソコン・空調・湿度・まばたき・休養などの指導などいろいろな手段で数百万人のドライアイ患者様を守ります。

飛蚊症(ひぶんしょう)といわれました。目薬をつけてますがなおりません。なんで?

飛蚊症の原因が何かが大事です。飛蚊症の大部分は良性で、目の中の濁りが原因なので、点眼治療簡単になおる炎症などが原因であるなどでなければ、基本的には治りません。その濁りが周辺にずれたり、吸収されたりすれば気にならない場合も多くなります。
しかし、急にひどくなったり、新しく症状が出た場合は、網膜剥離や炎症・出血などの重い病気のサインかもしれませんので、お近くの眼科に相談されるのが一番です。

コンタクトのケアが面倒です。眼科なんか行かなくても大丈夫みたいなのでネットで買ってつけたまま寝ちゃったりしますが、眼科に行く必要がありますか?

コンタクトレンズは高度管理医療機器です!眼の安全を守るために、コンタクトレンズの決められた装用時間を守り、ワンデータイプ以外はきちんとこすり洗い・すすぎ洗いをしましょう。
コンタクトレンズは、必ず眼科医の検査・処方によってお求めください。ネット販売でも小さい字かも知れませんがちゃんと書いてあるはずです。無理せず、調子悪いときはめがねにしたり眼科でチェックを受ける努力も長い人生では大事ですよ。

眼科では視力検査とか眼圧検査とか眼底検査とかいろんな検査があって、なんだか余計な検査をされている気がします。不必要なんじゃないでしょうか?

内科にかかるとき体温や血圧を測ったり、胸の音をきいたりするみたいなもので、視力・眼圧・眼底検査は眼科診察の前提となる基本的検査です。これらは正常なのが当たり前で、万が一悪くないかどうか健康な人をチェックする役割もあります。せっかく眼科に来たのですから気軽に受けてみては?もちろん必要ない場合や希望されない場合は検査しませんのでご安心を。

悲しくも無いのに、涙がとまりません。寒い季節になりひどくなった気がします。どうすれば涙を減らせますか?

涙はちょうどよく目を潤っている状態がいいのです。あふれても困りますが、涙が少なくて困っている人も世の中には何百万人もいらっしゃいます。
涙には2種類あって、いつも目を潤している基礎分泌の涙と痛い時・悲しい時などにどっと出てくる反射分泌の涙があります。今回のような質問される人の中で、普段に軽いドライアイがある人が、冷たい風が当たると目の表面が乾いてその刺激で涙があふれる場合も冬には多いです。もちろん目元の涙点と呼ばれる涙の出口から鼻に流れる通り道が狭くてあふれかえる人もいます。今回のような涙が出すぎる流涙症の方の原因も様々ですので、お困りでしたら是非お近くの眼科に相談ください。専門的治療が必要な場合もあります。

朝起きたら、片目の白目が真っ赤になっていました。結膜下出血といわれ、目薬つけて2日経ちますがなおりません。大丈夫でしょうか?

単純な結膜下出血であれば、自然に吸収されてなくなるのを待つしかありません。基本的には白目の血管が切れたための出血ですから、いじらないで様子を見てください。特に黒目のキワは少し引くまで時間がかかります。他に原因・症状がある場合や長引く場合は眼科通院でチェックを!

母親が緑内障と診断されました。遺伝しますか?将来見えなくなってしまうのでしょうか?

実際に緑内障の遺伝子は全体から見ればほんの少しだけですが見つかっています。また、非常に進行した場合は確かに失明の状態になる場合があります。今や日本の中途失明原因のトップは緑内障です。家族に緑内障の方がいる、近視が強いなどは、そうではない人に比べて緑内障の危険が高まります。気づいたときにはもう遅い場合もあり、悪くなってからでは弱くなった目の神経を治すすべはいまだ研究段階というのが現状です。是非検診のつもりでまず眼科専門医の診察を受けましょう。何かあってからでは遅いのです。

目のアレルギーで悩んでいます。何のアレルギーか調べたいのですが、どんな検査になりますか?

何のアレルギーか調べたい場合は、
(1)実際そのアレルギーをおこす原因(アレルゲン)をその人の体に何らかの形で投与して反応をみる検査と
(2)アレルゲンに反応する性質、ある一定以上の抗体というものががあるか調べる採血検査があります。

(1)は反応がはっきり一定でなかったり、ひどく反応が出る危険があり、(2)の方が何にどのくらい反応しやすいかの程度判定の予想もしやすいため、当院では(2)の検査を採血して調べています。
細かくいろいろなアレルゲンに対する抗体の有無や量を調べるわけですが、種類はざっと200種以上あり、アレルゲン1つにつき330円(健康保険で自己負担3割の場合)かかるため、特にこれという心当たりが無い場合は陽性に出る頻度が高いアレルゲン検査のセットを選択されると費用を比較的安く抑えられます。(マックのバリューセットみたいなものです)

今一番のおすすめ検査は、下記の陽性頻度の高い33種類のアレルゲン測定(採血)です。気になる費用ですが、診察代を入れて5000円~7000円(3割負担で計算)で何とかなります。

●食物アレルゲン14項目:そば、小麦、ピーナッツ、大豆、米、マグロ、サケ、エビ、力二、チェダーチーズ、ミルク、牛肉、鶏肉、卵白

●花粉アレルゲン9項目:オオアワガエリ、ハルガヤ、カモガヤ(以上イネ科)、ブタクサ混合物、ヨモギ(以上キク科)、スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ

●環境アレルゲン4項目:ダニ、ハウスダスト、ネコ皮屑、イヌ皮屑

●その他のアレルゲン:カビ4種類、ラテックス(ゴム)

この他、小児用・アトピー性皮膚炎用・鼻炎・喘息用、小児除去食用、動物上皮混合、食物混合、穀物混合、イネ科混合、カビ混合、雑草混合のセットや様々な個別の種類のアレルゲンを調べられます。ただ大事なのは、起こってしまったアレルギーは点眼・軟膏・内服などの対症薬物療法で抑えないとどうしようもないということです。症状をほっておくのはよくありませんし、また、薬物療法を行う場合は副作用のチェックも必要です。もちろんアレルゲンを特定して除去するのも大事ですが、人間、なかなかすぐに環境を変えられるものではないことも多く、適切な時期に適切な治療と対策を行うためにも、まずはお近くの眼科・アレルギー科に相談されるのがよろしいかとおもわれます。

ロービジョン相談って何を相談するの?見え方を補助する補装具にはどんなものがありますか?

ロービジョン(低視力)相談では、日常生活で見えにくくなってしまったために、出来なくなってしまった事、諦めてしまった事を工夫や日常生活補助具などを用いて少しでも減らしていけるのではないか?との考えで患者様と話し合っています。残存している視機能を大いに活用したり、福祉サービスなど受けるための必要な情報を提供しています。以下のように様々なものが利用可能です。

【眼鏡の処方・調整】
例えば、新聞や本が読めなくなってきた場合には、まず適正な眼鏡を用いていることがとても大切になってきます。体力の低下に伴い拡大鏡を長時間持てない場合に拡大効果をねらった眼鏡を作製することもニーズに合わせて出来ます。

【拡大鏡の処方】
ホームセンターなどで販売されていますが、倍率が限られてしまったり重たくて長時間持てなかったりする場合があります。ご相談していただければ、さまざまな種類の中から視力や視野などを考慮してアドバイスをさせていただきます。またライト付の拡大鏡や置いたまま使える拡大鏡などもあるので、用途によっても選ぶことが出来ます。

【拡大読書器】
読みたいものにカメラを合わせて、液晶画面に拡大して映し出す機械です。光の反射で見えにくい方などには、ボタン一つで白黒を反転をしたり、拡大鏡に比べ作業スペースが大きいので書類に記入なども楽にできます。

【拡大コピー】
実際の原稿よりも大きくすることにより拡大鏡と同じような効果を狙います。
【書見台の利用】無理な体勢で作業をしているだけでも、かなりのストレスになってしまいます。楽な姿勢で作業が出来るため、疲れにくくなります。

【照明の利用】
デスクライトを使用することにより紙の白色と文字の色の差がはっきりします。それだけでも、作業効率があがり楽になる方もいらっしゃいます。この他にも、泉野図書館で初回登録を行えば(代理申請でも可)冊数は限られますが、拡大コピーしてある本や、録音図書など借りることができます。

病気は落ち着いているのですが、見えづらくて困っています。日常生活を補助するもので何かいいものありませんか?

ロービジョン(低視力)の方のための日常生活用具には、生活のいろいろな場面で役に立てるためのものがいろいろあります。当院でもご紹介できます!
たとえば、

●料理をしづらくなってきたら
白黒まな板や、黒いしゃもじを用いてコントラストをあげることで食材が見やすくなります。

●爪がきりづらくなってきたら
ルーペ付の爪きりの使用や、爪やすりを使用することで、安全に爪を切ることが出来ます。

●茶碗に入ったご飯が見えにくくなったら
白い茶碗に白米だとコントラストが低いため、黒や濃い色の茶碗を用いることで見やすくなります。

●料金を支払うときにお金が見えないなら
ユニバーサルデザインのお財布(ポケットが多いのでお金の種類ごとに分けることが可能)お札は、振り分けシートなどを用いて見分けることができます。

●コップを倒してしまう
動作をゆっくり行ったり。物の探し方のちょっとしたコツをお教えします。わずかな訓練で改善されます。

身体障害者手帳を持ってなければ相談できない、というわけではありません。少しでも以前より見えにくくなってきて、困っていることがあれば、いつでもどんなことでも相談してみてください。便利グッズを扱っているところもあります。